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微小貝 2012.3.14

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ある日、沖縄の浜辺で砂粒ほどの小さな貝殻を見つけました。手のひらに砂を掬って目を凝らすと、さらに小さな貝殻が見えてきました。いったい貝殻の最小サイズはどれくらいなのか?
中には直径0.5mm以下の貝殻もあります。それほど小さな貝殻もりっぱに貝の形をしており、模様も入っています。貝は最初はプランクトンで、大きくなってはじめて貝殻を形成するのではなかったのか?こんな小さな貝殻にも美しい模様があるのは何故?もしかすると0.5mm以上の大きさにならない種もあるのではないか?そうすると集めた貝殻には新種もあるのではないか?数キロメートルの白浜には、誰の目にも触れることのない微小貝が無数に含まれているはずですから。と言っても、学術的な興味はなく、もっぱら美的な興味しかありません。良く見つかる種類もあれば、たった一個しか見つかったことのない微小貝もあります。たまに見つかる半透明の微小貝は宝物になっています。しかしそれが本当に珍しいのかどうかはわかりません。同じ趣味を持つ人に出会ったこともなく、自己完結型の相対評価です。

集めた微小貝を、色や柄、サイズの違いで気ままに分類して小ビンに入れてみたりしています。全く個人的なデザイン的分類です。

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顕微鏡でしか見ることのできない微生物やウイルスにまで名前があり、滅多に新種が見つかることもない世の中です。およそ地球上のモノは全て人目に触れたことがあると考えられているのではないかと思います。しかし微小貝を集めていると、それは疑わしいと思うようになりました。私が集めている微小貝にはすでに学名があり、専門家が見れば珍しくもないモノばかりかもしれません。しかし、科学的な視点とデザイン的な視点は異なります。

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サイズ0.5〜1mm程度の微小貝をグルーピングし、1mm方眼のグリッドに並べてみました(写真005)。
その中でも際立って小さな巻貝があります(写真右上の貝の左隣)。この極小の微小貝は別のスケールで分類したほうが良さそうです。今のところ一個しか見つかっていませんが。

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写真006は、貝殻のレントゲン写真ではありません。半透明の微小貝です。サイズも0.5〜2mm程度。滅多に見つからない宝物です。科学的な視点では、それぞれが異なる種類に分類されますが、デザイン的にTransparent Seashellsとひとまとめにしています。

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このように、科学的には同種と扱われるモノが、デザイン的な視点では別種や新種として扱える可能性もあるはず。そこには科学的価値ではなくデザイン的価値があるように思います。デザイン的な視点で自然界を分類し命名してみると、世界は別の顔を見せてくれるかもしれません。